· 

BEB5軽井沢

2019年2月5日に軽井沢星野エリアに誕生した、20代、30代をメィンターゲットにした「BEB5軽井沢」がオープンし、2020年1月31日に星野リゾート・リート投資法人に21億7,000万円で売却されました。コンセプトは「居酒屋以上旅未満 仲間とルーズに過ごすホテル」となっています。星野リゾートの新たなブランドとのことで、どんな施設か楽しみにしていましたが、思った以上に心地よい空間でした。部屋は非常にコンパクトですが、なかなか合理的なつくりになっており、お風呂はユニーバサルデザインのタイプではなく、星野温泉時代のお風呂のような深いタイプのバスタブでした。若い世代をターゲットにするのであればシャワーのみにし、トンボの湯に誘導した方が良いのでは?と感じましたが、その奥に別の深い意味があるかもしれません。共用部は中庭タイプのV字型の空間となっており、心地よい雰囲気で、音楽も派手な音楽は流れておらず、40代以上でも心地よく入れる空間となっています。コロナ禍で3密対策をしてしまうと、BEB5のコンセプトと相反してしまうので、どのような対策をとっているのか?と興味をもっていましたが、しっかり空間は確保されていました。客室や共用部の至る所には消毒液が設置されていました。客層は若い人が多いですが 軽井沢高原教会で式を挙げた参列者が非常に多く泊まっていました。軽井沢高原教会と隣接するブレストンコートは宿泊料金が高く、他の宿泊施設に流れていた感がありましたが、この取りこぼしていた客層を見事にとらえています。さすが星野社長という感じです。 

チェックインは予め送られきたQRコードをかざせば領収書まででてきます。共用部はもちろん持ち込み自由で簡単な食事を提供してくれる場所やワ―ケーションも出来る空間がしっかりと用意されています。働くスタッフはオレンジ色のウエストポーチをしているのでスタッフとわかりますが、宿泊者と見分けがつないカジュアルな服装となっています。「ブレストンコート」や「星のや軽井沢」の宿泊代を考えれば長期のワ―ケーションをしてもおつりがきます。但し、コロナが収束した後は、結婚式の需要がかなり高いので、予約はかなり難しくなるのでは?と感じました。セブンイレブンもホテルへの導線の入り口部分にあり、おそらくあわせて開発した感があり、観光客の落とすお金のワンストップ化が行われています。非常に計算された計画で、更に施設が拡大されるのではないか?と感じます。あえて問題点をあげさせて頂くと木造の建物であるため、音が響く、また室内の空間でメゾネットタイプは天井が低い部分があり、慣れないうちは必ず数回は頭をぶつける、ということです。構造が木造ならではの風合いがある施設なので、建物の醸し出す周囲に溶け込むデザインは私は良いと思いますので音の問題は目をつぶるしか無いと思います。頭をぶつけやすいところにはパットがついており、気を付けるしか無いと割り切りればこれもさほど大きな問題とは言えないと感じました。