渋谷区や世田谷区などを中心に首都圏で主に売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。
今日は9月の都心部のオフィスの空室率の状況をお伝えします。
遂に渋谷区に続き港区もオフィス空室率が4%超え
都心部のオフィスの空室率の上昇が止まりません。渋谷区は8月に4.31%と4%の大台に入り9月は4.48%、港区は8月の3.92%から一気に4.33%まで空室率が悪化しました。
最近は人出が都心にだいぶ戻ってきていますが、実体経済はあまり良くなっておらず、各企業は支出を抑える動きを強めているように感じます。
オフィスエリアの1階店舗の賃料が変わる??
オフィスもそうですが、都心部の1階商業店舗もかなり苦しい状況です。
店舗としての売り上げと収益を求めず広告店舗として自分たちの商品を飾っている店舗は別として、そこで実際に商売をしている店舗はかなり厳しい状況が続いています。
Go To Eatによりかなり飲食店舗にも人は戻ってきていますが、夕方オープン時は満席になっても、夜8時以降のお客様が非常に少なく、お店の回転率が悪いというお話を良く耳にします。
2回転以上お客様が来ないと現状の賃料では厳しいとの声も聞かれ、ネットショッピングへの移行が更に強まれば、今後は1階店舗の賃料は下げざるを得ない状況になるかもしれません。
都心部の空室率が加速??
不況になると郊外のオフィスの空室率が上昇し、同時に賃料下落圧力が強まりましたが、今後はこの常識が大きく変わる可能性があります。
いままでは駅近でみなが憧れる最新の機能を持ったタワーオフィスが、優秀な人材を呼び寄せるためにある意味必要不可欠とされてきましたが、コロナ感染リスクがある電車に乗る必要がなく、通勤時間が無い自宅でのテレワークの方が良いという考えの人が多くなっています。
もともと今の20代後半から40代前半の世代は見栄を張らずに合理的な考え方をする方が多く、テレワークが当たり前になった場合、今まで優秀な人材の確保と維持、会社のステイタスをあげるために必要であった多額の家賃支払が発生する都心部駅近オフィスタワーに本社機能を持つといった投資は、企業にとって、だんだんメリットが薄れていく可能性があります。
また、テレワークの普及により出張も減っているため、利便性の高い立地に事務所を置く必要も減っています。
高い家賃支払の費用を会社の業績をあげるための投資に回す方が合理的であり、上場企業であれば株主も納得します。
人間には、人よりも良い生活がしたい、贅沢をしたい、金持ちになりたいという欲望があるため、羨望のまなざしで見られるタワーオフィスの需要は決して無くなることはありませんが、一辺倒であった都心部一極集中のオフィス需要は今後は多様化していく可能性があります。
※気になるマンションの評価をご自身で調べることが可能です。
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