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東急東横線渋谷駅の乗降者数

渋谷区を中心に分譲マンションの売買仲介をおこなっている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。

今日は首都圏の鉄道路線の中で最も早く2020年度の各駅乗降者数を公表した東急線のデータを見ていきたいと思います。

東急東横線の渋谷駅の乗降者数の推移
東急東横線の渋谷駅の乗降者数の推移

東急東横線渋谷駅は対前年比で37.9%減 

東急東横線の2020年度の渋谷駅の1日平均乗降者数は定期が170,983人、定期外が122,720人で合計293,703人となっています。

 

東急東横線の2019年度の渋谷駅の1日平均乗降者数は定期が274,123人、定期外が198,586人で合計472,709人となっており、通勤利用者数もそうでない人も大幅にダウンしています。

 

東急東横線渋谷駅の1日平均乗降者数は対前年比で37.9%の減となっており、東急東横線の平均値である1日平均乗降数の対前年比33.2%減よりも振れ幅が大きくなっています。

鉄道各社が大苦戦 

2020年度の上場企業の決算発表が続々と行われていますが、コロナ禍でK字経済という言葉が頻繁に使われています。

 

儲かる企業と赤字に転落する企業、また、富裕層と貧困層の格差の拡大でも使われていますが、鉄道各社は苦しむ企業側(Kの字の下側)になっています。

 

各鉄道事業者の多くが上場している民間企業ですが公共性が高いことから、列車の運行をやめるわけにはいかず、また、本来、人を乗せないと儲からないのに、コロナの感染拡大を防ぐために、社内アナウンスでテレワークを推奨しなくてはならないという利益を求める民間企業としては、相反する行動をとらなければ非常につらい業種となっています。

公共性が高いゆえに経費削減が厳しい??

国からの要請で今回のゴールデンウイーク期間に人の出入りを減らすために、朝の運航本数を減らしたところ、返って、密になり、批判されたり、この機に、鉄道の安全性を高めるための維持保全の期間を確保するという名目で終電の時間を早めるとまたとってつけたようなことを言うな、と批判されたりと、どうにもならない状況下になっています。

 

大企業で更に上場企業で有るがゆえに、国からの要請には従い、飲食店のような補償もなく、かといって本数を大幅に削減したり、運賃を大幅に値上げすることもできない状況です。

 

コロナが収束すれば、多くの企業では出社が正常化するものと思われますが、テレワークと出社の両方を活用する企業も少なからずあるものと思われます。

 

またこのコロナ禍により、お年寄りの外出機会が減り、そのまま体力も落ちてしまい、外出しなくなったとの声もあり、まさに10年後にくる少子高齢化のリスクが既に顕在化してきている状況といえます。

 

今後、他の鉄道各社も、6月頃までには乗降者数を随時公表していくものと思われますが、どの鉄道事業者の利用者が30%を超える減少に転じているものと思われます。

 

企業はよく間接経費分として2割程度の利益を確保する必要があると言われすが、30%減となるとこの2割の利益を鉄道事業者が出すことは非常に大変だと思われます。

 

なぜなら、先述させて頂いたように、公共性が高く、また、社内を密にさせないという観点からも、本数を削減できないからです。

 

いずれ、震災復興税ならぬコロナ復興税という増税が確実に予想され、更に、公共性の高い鉄道の運賃が大幅にあがった場合、経済にあたえる影響は少なからず高いと言えそうです