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2022年10月にまたも火災保険料が値上げ?

渋谷区で主として中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。

 

今朝の日経新聞にも掲載されていましたが、近年、度々値上げされている火災保険料が2022年10月に大幅に引き上げられます。

 

また長期の保険契約となる10年契約も廃止になり最長の契約が5年となります。

 

損害保険会社の団体である損害保険算出機構が2021年6月に火災保険料の目安となる「参考純率」を全国平均で10.9%上げると発表しました。 

 

私の義理の父親が戸建てに住んでいるのですが、この前、「火災保険料の契約の案内が来たが、以前と比較して凄く上がっていてびっくりした」と話していたので、最長の5年契約で、更新契約をしてください。と話しておきました。

火災保険料値上げの理由は相次ぐ自然災害! 

近年、相次自然災害により、膨大な火災保険料が支払われて、火災保険という仕組み自体が破綻しかねない状況になっています。

 

2018年は相次ぐ自然災害で1兆5000億円を超える保険料が支払われています。

 

更に、気候変動により、長期的なリスク評価も困難な状況になっており、参考準率を適用できる年数も10年から5年に縮めたのです。

 

大手保険会社4社(東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険)の近年の保険料の上昇率は下記の通り

2015年10月 2~4%

2019年10月 6~7%

2021年1月    6~8%

も上昇しています。これに加え

2022年10月 11~13%

の値上げとなります。

 

保険料の上昇率は2015年10月が基準ではなく、改定して高くなった新保険料に対しての料率なので2015年からだと、わずか7年で27%~36%程度、火災保険料が上昇したことになります。

火災保険料の決め方 

火災保険料の決め方は火災のリスクに応じて保険料が決まります。

 

M構造(鉄筋コンクリート造等で耐火建築物)

T構造(耐火構造、準耐火構造)

H構造(木造等)

 

となっており、火に強い構造のもの程、保険料は安くなります。

 

築年数の区分は各損害保険会社によって異なりますが、築年数が浅いほど、保険料は安くなります。理由は築年数が経過する程、老朽化し、建物の損壊リスク等が高まるためです。

 

また、建物の所在地によっても保険料が変わっていきます。

 

保険というのは「本来、多くの人が同様な保険を掛けることにより、多くの人が安全に暮らせるというのが基本であり、憲法第22条で居住、移転、職業選択の自由を定めているので、住む場所によって、保険料率を変えることはおかしい。」と異を唱える方もいらっしゃいますが、国をあげてハザードマップを作成し、自然災害から国民の命を守ろうとしているので、わざわざハザードマップで浸水リスクが高い所に、住む人は、やはりそれ相応のリスクに応じた保険料を支払うのは致し方ないかと思います。

 

人口が減少し、国家の財源も限られる中、過疎化が進むエリアや浸水リスクが高いエリアに住む人達がハザードリスクの少ない人口集積に移住してもらわないと、今後、日本は国家としてインフラを維持整備することが難しくなる可能性があります。

 

「ふるさと」は大事でそこで生まれ育った人たちにとって、また、現在そこにお住まいになられている方からは、「そのようなことを気安く発言するな!」とおっしゃられてしまうかも知れませんが、このままの状態では日本国家の基盤となる道路、水道、電気、ガスなどは、遅かれ早かれ維持することができず、国民の税金や公共料金がとてつもない金額に上昇していく可能性があります。

 

「住めば都」という言葉もあるように、動物的本能からもかなり難儀なことだとは思いますが、より安全な場所に移転する仕組みを国が更に拡充し、国民一人一人も真剣に考えなければいけない時期なのかも知れません。

 

また、近年は建物の資材や人件費が上昇しているため、これらが上昇すれば、損害費用も高くなるので、火災保険料は更に一段と上昇する可能性があります。

 

最後になりますが、マンションで4階以上にお住まいの方で専有部分の火災保険なのに、水害を保険の対象にしている方はいませんか?

 

多くのハザードマップでも浸水深が10mを超えるようなエリアはそう多くないので、仮にマンションの4階以上にお住まいであれば水害に対応する保険はそもそも必要ありません。

 

保険の営業マンに全部お任せにしていると、浸水リスクが無いエリアのマンションに住んでいても水害に対する保険の設定がなされている場合があります。

 

もし、水害の保険が設定されていたら、次回の更新の際には必ず外しましょう。

 

知り合いの代理店に確認したのですが、私の利用している代理店は水害が必要ではないマンションにお住まいの方の場合は必ず、事前に確認して外しているので、途中で水害に対する保険を外したことが無いとのことでした。

 

そのうえで、「恐らく、保険契約の期間途中で水害を外すことも可能かと思いますが、手続きしてもお金はたいして戻ってこないと思われます。」との回答が返ってきました。