かやぶきの郷薬師温泉「旅籠」は、湯川温泉(ぬるかわおんせん)「白雲荘」、鳩ノ湯温泉「三鳩膢(さんきゅうろう)」の3つの温泉にそれぞれ宿がひとつという浅間隠温泉郷にあります。
残念ながら白雲荘は現在閉館しているようです。
旅籠は全国の古民家を移築し、また、古民具を収集している宿で、古き良き日本の里山の村を見事に再現している宿です。
10棟を超える古民家、蔵、門などがあり、宿泊施設や展示品置き場、蕎麦屋等として使われています。
そのため、コロナ禍になる前は数多くの外国人が訪れており、在日外国公館免税指定店にもなっています。
また昔懐かしい、コマや輪投げからバトミントンまで遊具が置いてあり、子供も大人も遊べる施設となっています。
宿の概要と周辺観光
人里離れた僻地で、3月下旬でも雪が残る豪雪地帯に宿はあります。
草津温泉や草津万座スキー場に車で行かれる方であればご存じだと思いますが、渋川伊香保インターでおりて、国道17号線を北上し、国道145号線で草津方面に向かいます。
途中で国道406号線(旧草津街道)を通るルートがお薦めです。
民主党政権時に一時中断となり、2020年3月にようやく完成した八ツ場ダム(やつばだむ)から川湯温泉を通るルートもありますが、頻繁に除雪作業をしない区間があるため、4月に入っても道路にまだ雪が残っている箇所もあり、道も狭いのでお薦めできないルートです。
八ツ場ダムは観光名所となっており、飲食店やお土産屋さんがあり、観光船も出ています。
私は学生時代、スキーシーズンは5月のあたまくらいまで、車で草津白根スキー場や万座温泉スキー場に毎週のよう通っていたのですが、新しい道路とトンネルが整備され、ダムに水没した川原湯温泉も移転して、新しい集落ができており、周囲は全く昔の面影を残していません。
電車であれば高崎駅から特急草津にのって中之条駅で降りて、車で40分程のところで事前に宿に利用希望を伝えれば向かいにきてくれます。
10棟を超える昔懐かしい建物等は圧巻で、本当に江戸時代から昭和初期にタイムスリップしたかのような空間が広がっています。
館内も立派ないろりがあったり、部屋には旧草津街道の宿場町の名称を利用し、様々な展示品が至る所に目白押しで、収集や維持費用にかなりの金額をつぎ込んでいる宿となっています。
ザ・日本でありながら、ワインも充実
お風呂は滝見乃湯が開放的で温川の滝(薬師の滝)が見れ、川の音がなんとも心地よい場所です。
この温川はイワナやヤマメの宝庫で釣り人が稀に通りますとの注意書きがありました。
男性ならまだしも女性であればびっくりしてしまいそうですが、川は下を流れているので、通常であれば見えることは無いと思います。
ちなみに私が利用した際には一度も釣り人は通りませんでした。シカやイノシシの方が良く出てくるそうです。
料理は夕食は濱田邸、朝食は小林家という古民家でしたが、どちらも風情がありました。
朝摘野菜や上州牛、蕎麦と地元の食の他にも、海の幸も出ましたが、美味しかったです。
また、流石、外国人が多く宿泊するという事で、日本酒以外にもワインの種類も豊富でびっくりしました。
しかし、こんなに交通の便が悪い場所にあっても、コロナ禍前までは、相当数の外国人が宿泊にきていたとの宿の方からお話をお聞きしましたが、特に欧米の国の方々の旅への探求心は凄いと改めて感心してしまいます。
チェックインは午後3時、チャックアウトは午前10時と最近の高級旅館のトレンドである早めのチェックインと遅めのチェックアウトではありませんが、敷地内は自由に探索できるので、ゆっくりとくつろげますし、荷物も駐車場の手前まで運んでもらえるので、とても気遣いのある宿となっています。
八ツ場ダム
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