傑作リノベーション物件集 イタリアンの名店「Paola」

渋谷区で中古マンションの売買を主として行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。

金沢の「にし茶屋街」の外れに古民家を改装したイタリアンレストラン「Paola」があります。

金沢市の「にし茶屋街」は、「ひがし茶屋街」「主計町街」とあわせて金沢の三茶屋街のひとつです。甘納豆の「かわむら」や忍者寺と言われる「妙立寺」などがある、観光スポットとして有名です。

一方で、今でも「一見さんお断り」のしきたりが守られている歴史ある茶屋街でもあります。

この「にし茶屋街」から北にある西インター通りを渡り北西の場所にある瑞泉寺の脇にあるのが、「Paola 」です。

少々緊張して入り口を入ると、そこはイタリアそのもの、なんともいえない心地よい空間が待ち受けていました。

外観は趣のある古民家、中はイタリアそのもの　

外観は古民家をそのまま残していますが、しっかりと改修されており、中は別空間、金沢にいながらイタリアの雰囲気と美味しい料理を食すことができるとても心地よい空間です。

金沢と言えば和食と思っていましたが、1回くらい昼の時間帯で美味しいイタリアンを食べたいと思って、グーグルマップで調べていたところ、たまたま高評価の記載があったので、予約なしでふらっと立ち寄らせて頂きました。

この日はオーナーは一人でお店に出ていたようで、少しだけ、待たせて頂き、ランチのコースを頂きました。

パスタの麺は2種類でいずれも自家製との事でした。

オーナーは奥様の実家がある金沢に横浜から移住して、2020年にコロナ真っ只中でお店を開業したとの事です。

正に「地獄をあじわいました。」と笑っておられましたが、想像を絶するストレスがあった事と思います。

お店には相当こだわったようで、内装は構造体を残して、スケルトンからのリノベーション工事をしながら、中庭は和風のテイストを残したままというスタイルで、床はイタリアのタイルが敷き詰めてあります。古民家ですが、トイレは様式に一新しており、使い勝手も良く清潔な空間が広がります。

私も一応建築関係に従事していますので、ざっと拝見させて頂いただけでも、恐らく改修工事だけで数千万円の費用はかかっているはずです。

細部に至るまで、こだわり抜いて新装したお店で、いざオープンと共に、コロナによる緊急事態宣言、お店としての前年度の実績も無いため、補助金の支給も無し、で良く耐え忍ばれたと思います。

私も同じ会社を経営する者として資金繰りの不安からくる恐怖は痛い程わかり、寿命が縮まる経験を私も何度もしています。「命を取られる訳では無いので腹をくくれば良い」と口で簡単に言っても、いつ終わるかわからないコロナとの闘いで腹をくくるのも限界があったかと思い、それをしのいで今に至るのは、並大抵の精神力では持ちこたえられない程、きつかったのではと思うと、ただただ頭が下がる思いです。

とにかくオーナーシェフの植田さんとそれを支えた奥様は素晴らしいと思います。