日本の人口減少と高齢化が進む中、居住用マンションを購入する際に考慮すべき重要なポイントがあります。
この記事では、特に30代から50代の方々が抱えるマンション選びの課題と、その解決策をご紹介します。
マンション選びにおける立地の重要性、資金計画のポイント、そして信頼できる営業担当者の選び方など、将来価値の高いマンション選びに役立つ情報を提供させて頂きます。
1. 人口減少時代の住宅選び:長期的視点が鍵
日本の人口減少と高齢化は、不動産市場に大きな影響を与えています。
総務省の人口推計概算値によると、2023年10月1日時点での日本人の人口は約1億2,149万9千人で、前年同月比82万6千人の減少が確認されています。
このような背景を踏まえ、マンション購入を考える際は、将来の市場動向を見極めることが重要です。
ちなみに外国人を含む総人口は1億2,434万人で、前年同月比60万人の減少となっています。
日本の人口減少と高齢化の現状
日本は急速な人口減少と高齢化が進行しています。
この傾向は今後も続くと予想され、住宅市場においても、需要と供給のバランスに変化が生じており、地方では急速な過疎化が進んでいます。
その一方で、生活利便性や快適性を備えた東京都心部や政令指定都市などでは、限られたエリアに、より質の高い住宅を求めるニーズが高まっており、特に都心部のマンションを中心に不動産価格が上昇しています。
将来価値を見据えた不動産選びの重要性
長期的な視点での住宅選びは、特に重要です。将来的な人口動向、地域の発展性を考慮し、価値が落ちにくい物件を選ぶことが賢明です。
また、人口減少にも関わらず外国人の増加が見込まれるため、国際性を考慮した物件選びも重要になってきます。
要約すると、時間を貨幣で買う事ができる不動産が高い資産価値を持っていることになります。
2. 家族のための理想的な住宅選び
家族構成やライフスタイルに合わせたマンション選びが、家族の幸せと資産価値の維持に繋がります。
今回は特に30~50歳のファミリー世帯や女性の単身者に向けたマンション選びのポイントを探ります。
30~50歳ファミリー世帯向けのマンションの特徴
この年代のファミリー世帯は、子供の成長や教育環境、将来のライフスタイルを考えて、マンションを選ぶ必要があります。
子供の安全な遊び場、教育施設の近さ、そして将来にわたり資産価値を維持できるマンションが理想的です。
女性単身者に最適なマンションの条件
女性単身者の場合、セキュリティや周辺環境、利便性(駅徒歩最低10分未満)が重要です。
30㎡程度の物件を求める方が多いですが、住宅ローンの最低貸付条件や審査を加味すると、実際には35㎡以上の広さを持つ物件が良いと思います。
特に単身者の場合、金融機関の担当者から投資用マンションへの転用等も疑われるので基本ワンル-ムマンションは避けるべきですが、このサイズ以上であれば、居心地の良さと機能性を兼ね備えている物件が多く、35㎡以上であれば結婚して子供が生まれる前であれば2人で住むにも問題の広さなので賃貸に回すのではないか?という疑いを回避するためにもある程度有効です。
また、一人暮らしの女性が選ぶ物件は閑静な住宅街というより、明るくて比較的人通りが多い場所を選ばれる傾向があります。
3. 立地の重要性:不動産選びの3大要素
中古マンションの価格を構成する要素には、立地(最寄り駅、駅徒歩、目の前に線路や高速道路などが無い等)、築年数、バルコニーの向き、眺望、物件の規模、宅配ボックスや24時間ゴミ出し可能、モニター付インターホンなどの設備の充実度、分譲時の開発会社などが上げられます。
その中でも「立地」は最も重要な要素の一つです。特に都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿、渋谷区)や目黒区、世田谷区の東側エリアは、都市部での生活の利便性と快適性を提供し、不動産価値を維持しやすい地域とされています。
「立地」の重要性
不動産は1に立地で2に立地、3、4がなくて5に立地、米国ではロケーション、ロケーション、ロケーションと言われるように、不動産選びで最も重要なのは立地です。良い立地は、交通の利便性、生活施設の充実、そして安全で快適な環境を意味します。これらは日々の生活の質を高めるだけでなく、不動産の長期的な価値を支える重要な要素です。
都心5区と目黒区・世田谷区東側エリアの魅力
都心5区と目黒区や世田谷区東エリアは、勤務地や商談場所、空港などへのアクセスが良いにもかかわらず、ある程度の自然環境や優れた教育機関が近隣しているエリアが結構あることが知られています。これらのエリアは、ファミリー層や単身者にとって魅力的な住環境を提供しており、不動産価値も安定しています。
近年は東京駅周辺や空港などへのアクセスの良さから台東区も非常に人気がありますが、台東区の多くのエリアが浸水ハザードエリアになっている点は留意する必要があるかと思います。また文京区も教育レベルの高さからファミリー層に根強い人気があります。
4. 資金計画のポイント:予算の把握と営業担当者の活用
マンション購入においては、資金計画が非常に重要です。適切な予算設定と、資格を持った信頼できる営業担当者のサポートが、満足のいく購入への鍵となります。
資金計画では宅建士の資格だけでなく、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ営業担当者が理想です。 また住宅ローンを提供する多くの金融機関が借入条件のひとつとして新耐震規準を満たす物件としています。
具体的に言うと建築基準法の改正があった1981年6月1日以降に建築確認申請を取得した物件です。
マイホームは基本、多額の資金が必要なため、住宅ローンを組む必要があります。
万一購入した物件を売却する場合にも、購入予定者がローンを組むことが出来る新耐震基準を満たすマンションの方が売りやすくなります。
不動産はより多くの方が好む物件が、資産価値が高い物件となります。
ヴィンテージマンションでもローンを組めない物件では、いくら物件が良くても、現金で購入できる方しか購入対象者にならないため、潜在顧客が大幅に減少してしまいます。
マンション購入の資金計画
マンション購入時の資金計画は、単に物件価格を考慮するだけでは不十分です。
頭金、ローンの返済方法、管理費、修繕積立金など、長期にわたる費用を考慮に入れる必要があります。
マンション購入後の支払金額をしっかり把握しておき、将来のライフプランに備えておくことが、長期的に安心して暮らせる住宅選びのポイントになります。
特に築年数が経過すると修繕積立金は上昇していくように計画されているマンションがほとんどなので、長期修繕計画書を見て、修繕積立金が上昇するタイミングを事前に把握しておくことが重要です。
物件を購入される際のご年齢にもよりますが、住宅ローンを組む際に、多くの方が融資期間35年、変動金利、元利均等支払を選択します。 ここでひとつ注意があります。住宅購入の雑誌の特集やノウハウ本では、一般的に「元利均等支払は金額が一定なのは計画がたてやすい」と記載されていますが、資金に余裕がある方には「元金均等支払」をお薦めします。
元金均等支払は最初の1回目の支払が一番高くその後は毎月わずかですがローンの支払額は減少していくので、金利が上がらない限り、1回目の支払額を超えることはないので、元金均等支払の方が元利均等支払と比較した場合、よっぽど安心と言えます。
また、元金を毎月一定額で支払うので、最初に金利を多く支払う元利均等支払より総返済額が少なくなります。
現在は低金利なので、それ程大きな差はでませんが、日本もいずれは金利が上昇することが予想されており、その際には、元金が元利均等支払よりも早く少なくなる元金均等支払の方が金利上昇時には耐性力があります。
更に、マンションは年数が経過すると、先述したように、当初安かった修繕積立金が基本上昇していきます。
そのためローン返済額と管理費及び修繕積立金の総額は、やがて上がっていくことなるので、修繕積立金の増額を全額相殺とはいきませんが、毎月の総支払額を抑制することが可能になります。 このように元金均等支払は多くのメリットがありますが、ひとつだけ注意点があります。
銀行の審査は当初の支払額が元利均等支払と比較して高いため、融資の上限額は元金均等支払よりも低くなります。
また、元金均等支払を取り扱っていない金融機関も結構あります。
多くの資格を持つ営業担当者の選び方
営業担当者の資格や経験は、マンション購入において重要な役割を果たします。宅建士だけでなく、マンション管理士や建築系の資格を持つ営業担当者は、様々な観点から的確なアドバイスが提供できるため、顧客にとっては大きなメリットとなります。
担当者を選ぶ際は、その資格や経験をチェックし、信頼できるかどうかを判断しましょう。
特に大多数の不動仲介の営業担当者は建築知識が乏しいため、建物の劣化状況などがわかりません。
建築系のスキルを所持した営業担当者は、共用部分の鉄部の劣化状況やコーキング材の劣化具合などと長期修繕計画書を見比べて、適切な修繕が行われているかをある程度推測して判断することが可能です。
5. 不動産価格の決定要因:需要と供給の理解
不動産の価格は、需要と供給のバランスによって決まります。
人気の高いマンションは価格が維持されやすく、逆に人気の低い物件は価格が下落する傾向、又は、最悪買い手が付かないといった状況に陥ります。
需要と供給のバランスと不動産価格
住宅市場において、需要と供給のバランスは非常に重要です。
人口の減少やライフスタイルの変化など、さまざまな要因がこのバランスに影響を与えます。
需要が高いエリアや物件は、将来的にも価値が落ちにくいため、資産価値としての見通しも良好です。
人気が落ちないマンションの選び方
人気が落ちないマンションを選ぶには、立地の良さ、建物の品質、管理状態などを考慮することが必要です。
また、将来的なエリアの発展性や、周辺施設の充実度も重要なポイントです。
これらの要素を総合的に判断することで、長期的な価値が維持される物件を選ぶことができます。
例えば最寄り駅の乗降者数の推移も街の評価のひとつになります。
単年度の乗降者数を掲載している不動産会社はありますが、それだけでは不十分です。 数年単位で駅の乗降者数を把握することで、今後もそのエリアが有望なエリアなのか、衰退していくのかが予測できます。
人にはある程度の人数が集まったコミュニティが必要です。
コンビニもお医者さんも飲食店やスーパーもある程度の人がその周辺に住んでいなければ商売が成り立たないからです。
年々人口が減少している街には生活利便施設がどんどん減少していき、逆に、一定数以上の人々が集まる駅やその周辺は生活利便施設が充実しています。
6. 不動産仲介の注意点:両手仲介に警戒
不動産取引においては、不動産仲介会社の選び方や対応に注意が必要です。特に、売り手と買い手から仲介手数料を受け取る両手仲介は、利益相反の問題を引き起こすことがあります。
不動産仲介の落とし穴
不動産仲介業者の中には、両手仲介を行い、買主に値引き交渉の機会を与えないケースがあります。不動産ポータルサイトに物件を掲載できる不動産会社は売主から媒介依頼を受けている不動産仲介会社か不動産免許を持つ売主に限られます。売主から依頼を受けた不動産会社は売主に有利な交渉を行うのため、また自身で売却査定価格を売主に提示しているため、基本その売出価格もしくは、値引きされる事を見込んで少し高い価格で売買契約を成立させようとします。ポータルサイトを見て直接不動産仲介会社に連絡してくる人には、「人気のある物件なので他にも購入希望者がいます」等の論調で、自分達が決めた範囲内の価格で売買契約を成立させます。ポータルサイトを見て直接連絡してくる人は、正に「飛んで火に入る夏の虫」なのです。 買主は、仲介業者が公平な立場で交渉を進めているかどうかを慎重に判断する必要があります。
安心して任せられる仲介会社の選び方
信頼できる不動産仲介会社を選ぶ際は、その会社の評判や過去の取引実績を調査することが重要です。
また、担当者が顧客のニーズを打ち合わせや内覧の際に的確に理解し、適切なアドバイスを提供してくれているのかについても確認しましょう。
会社の大きさよりも、担当者の専門知識と経験が、成功した不動産取引の鍵を握ります。
まとめ
この記事では、人口減少時代における長期的な視点での不動産選び、立地の重要性、資金計画のポイント、不動産価格の決定要因、そして信頼できる不動産仲介会社の選び方について詳しく解説しました。
これらの情報は、マンション購入を考えている方々にとって、将来の資産価値と生活の質を左右する重要な要素です。 株式会社リアルプロ・ホールディングスは、お客様の最適な物件選びをサポートし、安心できるマンション購入をお手伝いします。
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