1DK
1LDK
渋谷区で主として中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。
今回はダイニンキッチン(DK)とリビングダイニングキッチン(LDK)の違いについてご説明したいと思います。
まずはじめにダイニングの意味は食事をする場所を指し、通常テーブルを置いて、食事を食べるための場所となります。
リビングはくつろぐための居間(家族が集まる部屋)を指します。
キッチンは台所で料理を作るためのスペースでシンクやコンロがあり、冷蔵庫、電子レンジなどを置くスペースとなります。
1DKとか2LDK、3LDKと言われる際の最初の数字はお部屋の数を指します。
日本ではお部屋の表記は通常洋室や和室(「居室」や「寝室」とも言います)として表示しますが、米国ではお部屋が1か所だとワンベッドルーム、2か所だとツーベッドルームと呼びます。
少し余談となりますが1R(ワンルーム)はキッチンと洋室に間仕切りがなく、洋室の一角がキッチンスペースになっている間取りを言います。
1Kは洋室 プラス独立したキッチンがあるお部屋となります。
後述しますがお部屋の広さが7.29㎡未満の場合は1Kとなります。
実はDKとLDKの表示には基準がある
不動産業界では日本で暮らす人々が安心して住まい選びができるために、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示防止法)第31条第1項の規定に基づいて公正取引委員会及び消費者庁長官の認定を受けた「不動産の表示に関する公正競争規約」(不動産広告のルール)及び「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」(景品提供のルール)を運用する不動産業界の自主規制団体があります。
公益社団法人不動産公正取引協議会(以下「不動産公取協」と言います。)は、不動産広告を常時監視し、この規約に反した広告表示を行った不動産事業者に対して、必要な調査をした上で、不動産事業者から事情を聞き、再び同様の違反表示をしないよう警告したり、その内容によっては違約金を課徴する場合もある、いわば不動産業界の中では警察のような存在です。
また、常時、不動産事業者や広告会社からの広告企画の事前相談を受け、適正表示の推進、違反広告の未然防止に努めており、広告の事前相談は年間1万数千件にもおよび、主要業務の一つとなっています。
その他、一般消費者からの苦情や相談も受け付けており、広告の問題については、その不動産事業者に改善を求め、契約上の紛争であれば、最も適当と思われる行政機関等を紹介しています。
広告は、需要と供給を連結調整する機能をもっているといわれていますが、不動産公取協は適正な広告が行われることを推進することによって、広告のもつ社会的機能を最大限に発揮させ、不動産業界の公正な競争秩序を維持し、一般消費者にとって最も大切である衣食住の中の「住まい」を保護することを通して、国民経済の健全な発達に寄与しています。
その中で関東地方及び甲信越地方において運用するために設立されたのが公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会(以下「首都圏不動産公取協」と言います。)です。
この首都圏不動産公取協が2012年11月28日に「DK(ダイニングキッチン)及びLDK(リビングダイニングキッチン」の広さ(畳数)の目安となる指導基準」を公表しました。
この指導基準は下記の通りとなります。
【DKまたはLDKの適正な広告表示】
広告表示においてDKまたはLDKとの表示を用いるとき、表示規約の要件(居室や寝室の数に応じ、その用途に従って使用するために必要な広さ、形状、機能を有するもの)を備えていれば、単に「2DK」、「3 LDK」などと表示すればよい。
さらに、形状や機能がどのようなものであるか解るよう積極的に間取り図などを表示し、これに各部屋の畳数を付記することが望ましい。
【DKまたはLDKの最低必要な広さの目安】
広告会社などを含む事業者が、DKまたはLDKとの表示を用いるときには、実際のそれぞれの広さはまちまちであるとしても、以下に記載する居室(寝室)数に応じて最低必要な広さ(畳数)の目安(下限)を定め、これをもって指導基準とする。
なお、1畳当たりの広さは、1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)と不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第11条第16号で定められています。
また、この基準は、あくまでも建物が取引される際に、DKまたはLDKという表示を行う場合の表示のあり方を示すもので不動産事業者が建築する建物のDKまたはLDKの広さや形状及び機能に関する基準を定めたものではありません。
この基準で言うと、冒頭の間取り図の左側は、投資用分譲マンションの1室ですが、新築分譲時のパンフレットでは1Kタイプと表示してありましたが、居室が7.8畳ありますので1DK表示で問題ないということになります。
コメントをお書きください