渋谷区で主として中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。
今日は、賃貸マンションの賃料相場から、逆算し、いくらまでなら分譲マンションを購入した方がお得かをチェックしてみたいと思います。
物価高の影響、建築費の高騰による新築分譲マンションの価格上昇、そして、それに伴う都心部や政令指定都市などの利便性の高い立地の中古マンションの価格上昇の煽りを受け、賃貸マンションの相場も全国的に上昇傾向にあります。
仙台市と札幌市の30㎡~50㎡のカップル&DINKS向けの賃貸マンションの賃料相場は、昨年同月比で0.5%~3%の上昇、50㎡~70㎡のファミリー向けのマンションは上昇幅がいずれの地域でも3%以上となっています。
アットホームが公表した2024年9月時点の主要政令指定都市のマンションの月額平均家賃を月額のローン支払額と見立てて試算した場合、中古分譲マンションを購入するのであれば、いくらになるのかを試算したいと思います。
賃貸マンションの賃料と共益費は、全てが費用として消えてしまいますが、新築中古を問わず分譲マンションの場合は資産を保有することになり、利息の支払いは費用となりますが、元金の返済はある意味貯蓄のような働きをします。
その一方で、分譲マンションは毎月管理費と修繕積立金がかかり、更に固定資産税と都市計画税を支払う必要があります。
調べるのは30㎡未満は面積要件で住宅ローンが組めないケースがほとんどなので、30㎡~50㎡(カップル&DINKS向け)、50㎡~70㎡(ファミリー向け)の2パターンで試算したいと思います。
購入諸経費を8%、管理費と修繕積立金は30㎡~50㎡で月額2万円、50㎡~70㎡で月額3万円、固都税は各地域差を考慮して、試算します。
【賃貸マンションの家賃相場から試算したマンション想定適正価格】
東京23区が群を抜いた高い家賃とマンション価格
この試算はかなり想定の部分が多いので、あくまでもこんな考えかもあるのかな?程度にとらえてください。
単純に各地区の平均賃料をローン額に置き換え、更に毎月の管理費と修繕積立金を引いた額をローン支払額として、物件価格全額を借りるフルローン(諸経費は自己資金)で元利均等の35年支払、変動金利0.65%が35年間続くとしています。
この試算で出した価格を「推定マンション価格」としています。
更に、35年ローンを支払った後に売却した際の価格を推定マンション価格の6割と仮定して、この「35年後想定売却価格」と「推定マンション価格」を合計した価格に対して、35年分の固都税の総支払額と売却時の仲介手数料を考慮して0.9掛けした価格を「購入許容限度額」としています。
何度も言うように、人口減少がある程度抑えることが出来るエリアで、駅徒歩10分以内で管理体制が良く、眺望などもあり、資産的に評価できるマンション、資産価値がある物件であり、そのような物件は、資産価値が6割以下にはならないという経験則に基づき、35年後の想定資産価値(ある意味貯金分)を上乗せして計算しています。
この結果、東京23区がやはり群を抜いた高さとなっており、現在の都心部の中古マンションが1億円を超えている現状と一致する結果が出ていますので、あながちでたらめな数値ではないと考えています。
またこの想定価格は当然、東京23区及び各政令指定都市内の平均価格とは言え、物件の立地や築年数などにより賃料にはかなりの開きがあるので、一概にどの物件にも当てはまる訳ではありませんので、あくまでも目安でみてください。
福岡市内では新築マンションで1億円超えのマンションが発売されているとはいえ、1億円超えの物件は常識的な範囲では高すぎる物件と言え、ほんの一握りの富裕層向けのマンションと言え、4500万円~5500万円程度の範囲の価格帯が、現時点での適正な価格帯であると思っています。
エリア相場では東京23区がダントツの1位、2位が大阪市で3位が福岡市、4位が名古屋市で5位は札幌市と仙台市で同水準と言えます。
コメントをお書きください