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首都圏地下鉄路線の混雑率ランキング

渋谷区で主として中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。

 

2日連続で掲載させて頂いた首都圏の都市鉄道の混雑率の最後の3日目は地下鉄路線となります。

 

2024年10月23日に東京地下鉄(東京メトロ)が東証プライム市場に上場しました。

 

東京メトロは営業利益率が19.6%と競合する私鉄大手の2倍近い水準ということもあり、初売り出しは好調なスタートとなりましたが、実際の混雑率はどうなのか見ていきたいと思います。

 

まず1位の日比谷線ですが、JR1位の埼京線の混雑率160%を超える162%となっており、首都圏の鉄道路線の中で最も高い混雑率となっています。

 

東京メトロ11路線の内、約55%の6路線が、混雑率140%を超えています。

 

混雑率が一番低いのが銀座線の赤坂見附→溜池山王間の98%となっています。

 

銀座線は東京メトロの中では最も古い路線のため、車両は短く、車体も小さいので、車内はあまり快適ではないため、他の路線でも利用可能な場所に行く際には、銀座線を避ける傾向にあるため、比較的混雑率が低いのかもしれません。

 

銀座線は実際に輸送能力が高い千代田線と比較すると3分の1程度の輸送力しかなく、後発にできたために大深度トンネンルとなり車両を小さくせざるを得なかった都営大江戸線の輸送能力と同程度となっています。

 

都営線は、輸送能力が低い大江戸線の中井駅→東中野駅間の混雑率が152%と地下鉄内で2番目の混雑率となっています。

 

2019年の大江戸線の中井駅→東中野駅間の混雑率は161%でしたので、コロナ後のテレワークの普及等による働き方改革があまり反映されていないようです。

 

大江戸線は湾岸エリアでタワマンが集中する勝どき駅などでも通勤時間帯は駅のホームが慢性的な渋滞となるようです。

横浜市営地下鉄の混雑状況 

横浜市営地下鉄ブルーライン、グリーンラインはご多分に漏れず、2019年までは乗降者数は増加していましたが、コロナ禍の2020年に一気に減少に転じ、その後は回復しています。

 

ただ他の路線と同様に2019年以前の乗降者数には達していません。

 

最も混雑する区間がブルーラインで三ッ沢下町駅→横浜駅間の130%、グリーンラインで日吉本町駅→日吉駅間の123%となっており、いずれも、到着駅がターミナル駅へ向かう区間となっています。

 

下記は国土交通省が表現している混雑率を示した絵図なので、混雑率の参考にしてください。

東京メトロと都営地下鉄の未来像 

人口減が進む日本の中でも東京メトロと都営地下鉄線が走るエリアの多くは今後も人口増加が見込まれるエリアを走っており、利用者を安定的に確保できる路線です。

 

また、訪日外国人の需要も見込まれると共に、魅力的な大型商業施設も相次いでオープンしており、更に、ビジネスでの地下鉄利用もコロナ後は活発化しているため、利用者が減少する要素はあまりないものと思われます。

 

但し、都心の大型再開発ではオフィスと住居が一体化されている物件も多く、また、周辺に住む経済力がある人たちは公共の交通機関を利用しない場合も多いので、虎ノ門や赤坂エリアなどの超都心部分の地下鉄の利用者はあまり増加しないかもしれません。