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2025年4月からの金融機関の変動金利について

渋谷区で主として中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。

 

日銀の利上げが第二段階に入ったいま、住宅ローンの金利に大きな変化が表れ始めています。

 

本日2025年4月1日から大手行をはじめ各金融機関が住宅ローンの基準金利を一斉に引き上げました。

 

それに伴い、多くの金融機関が新規借入の方の適用金利についても年0.25%程度の引き上げをしています。 

 

昔であれば、基準金利はどの銀行でも同じ利率でしたが、かつては護送船団と言われたメガバンクの基準金利にさえ金利差が生じています。

 

2025年1月29日に「住宅ローン金利で大手の逆襲が始まった」という記事を掲載させて頂き、その中で使用した2025年1月の住宅ローン金利のランキング表(下記2番目の表)では、横浜銀行の適用金利0.3%を筆頭に、上位5行までが0.3%台の金利水準で金利が0.45%を超える金融機関はありませんでした。

 

しかしながら、今は、SBI新生銀行が0.43%、UI銀行が0.495%とかろうじで5%台を切っているだけで、多くの金融機関が0.6%前後、かつて最も低い金利を提示していたネットバンキングは住信SBIネット銀行の0.698%を除いて、PayPay銀行が0.78%、auじぶん銀行が0.775%と0.8%に迫る金利になっています。

 

いずれにしろ、わずか1年程度の間に、多くの金融機関が0.3%前後住宅ローンの金利を引き上げています。

 

私はお客様にご購入時の資金シミュレーションをご提示する場合には、ここ5年程は変動金利の35年の場合は高めの0.65%の金利で設定していましたが、今年の3月からは0.85%で設定するようにしています。

 

恐らくここ1年で変動金利が1%台に乗ることは無いかもしれませんが、次に金利が上昇した場合には、購入資金シミュレーションを作成する際は金利を1%台にする必要があるかもしれません。

普通預金の利息が目に見えて増えた 

以前も同様のお話をさせて頂いていますが、上記の2つの表で全額新規借入の場合とわざわざ記載したのかというと、金融機関は自己資金を入れた人に対する更なる優遇金利を設定していたり、団信生命保険や終身医療保険などで様々な特典をつけ、適用金利に差をつけているため、各行の金利水準をなるべく公平に比較する必要があり、そのために全額新規借入で比較させて頂いています。

 

但し、参考として小さな文字で記載しているのは自己資金の有無により、金利が変わる代表的な例を記載させて頂いています。

 

基準金利(店頭金利)は金融機関が融資の基準としている金利で、簡単にいうと「定価」のようなものとなります。

 

適用金利は、基準金利(店頭金利)から、各金融機関が独自に値下げ(割引や優遇)をした後の、実際に住宅ローンを借りる際の金利となります。

   

また住宅ローンを借入する人の与信によっても優遇幅が変わり適用金利の利率もそれに伴い変わる金融機関もあるので、あくまでもベ-スとなるもので比較する必要があります。

 

最大限金利優遇をしてもっらた場合の金利という同じ土俵が一番わかりやすいので、そこをベースに比較しています。

 

長い間多くの金融機関が2.475%という基準金利を採用(2023年9月14日「金融機関の住宅ローンに差別化が始まった!!」や2024年11月5日「住宅ローンの差別化が加速(その2)」をご覧ください。)してきましたが、日銀の利上げにより、各行の基準金利にも変化が表れています。

 

住信SBIネット銀行は、基準金利が3.025%とダントツに高い設定となっている分、金利の優遇幅も大きくなっています。

 

逆に、SBI新生銀行は基準金利が1.7%でダントツで低い分、金利優遇幅も-1.27%と最も小さくなっています。

 

SBI新生銀行は「銀行業」、住信SBIネット銀行は「インターネット専業銀行」という2種類の銀行を、頭が抜群に切れ、決断力の早いSBIグループの北尾CEOが両極端な戦略をとって市場がどちらに動くのか見極めるため、そして、同じような金利政策ではお客様の取り合いになってしまいかねないため、このような金利政策を打ち出しているのかもしれません。

 

金利が上昇すると住宅ローンを組んでいる世帯は生活が圧迫されることになりますが、きつきつの住宅ローンを借りていない限り、現状ではそこまでの金利水準にはまだなっていません。

 

既に借り入れをしている場合には6月から7月の返済分から適用金利が上昇することになります。

 

金利が上昇することによるプラスの面としては、いままでは結構な金額を預金していても数十円程度しかつかなかった利息が、数百円になって振り込まれるようになりました。

 

今はネット銀行だけでなくメガバンクでもポイント交換で振込手数料が無料になる場合もあるので、トータルで考えれば、普通預金で何もしなくても数百円又は数千円の利息が半年に一度もらえるのはかなりのインパクトがあります。 

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